ひろい世界のかたすみで 橋本治

ひろい世界のかたすみで

ひろい世界のかたすみで

橋本治ってのは、何かを説明するのが異常にうまい。長いんだけど。さすがは「男性向けの編み物の仕方を書いた本」で「毛糸はどこに売ってるか」から書き始めた男だ。本作は時事論評や雑記など集めた1冊。この人ももう今月で60歳になるんだなあ。バスの運転手が仕事中に飲酒するのはなぜか、みたいな話で、それはプロ意識云々よりもまず仕事と社会と人生に絶望してるんだよっていう話が印象深かった。この人は本当に知の人だ。B+