中川翔子 1stコンサート~貪欲☆まつり~ DVD

内容(「Oricon」データベースより)
3rdシングル「空色デイズ」がオリコンシングルチャート3位を記録するなど、アーティストとしても飛躍するしょこたんこと中川翔子が、2007年10月20日渋谷C.C.Lemonホールでおこなった超プレミアムな初コンサートの模様と、コンサートにたどり着くまでのドキュメント映像で構成されたDVD!

あくまでこのDVDを見ての感想だけど、しょたんは既存の平均的なプロ歌手と比較して、かなり歌がうまいというわけではない。声がめちゃくちゃいいわけでもない。全体的に、悪くはないけど、特筆するほど凄いなとも思わない。アニソンの歌い手としては個人的に奥井雅美と比べてしまうしそりゃいまいち見劣りはする。しかしセンスは感じるし、本格的なトレーニングをすれば化けるかもしれない。

では何が凄いのかというと、「好きなものを好きと言える気持ちを大事にすること尋常ならざるそのココロ」なのである。そして対象への愛情、好きっぷりが尋常じゃない。乙女のポリシー、1/2、輪舞ーREVOLUTION、残酷な天使のテーゼロマンティックあげるよなどをカバーしているが、原曲と比べて技術的歌唱力的にオっと思うところは、残念ながら特には無い。歌が好きなアイドルの、かなり上手なカラオケだ。しかし、その歌が好きだ、アニメが好きだ、今の自分があるのはそのおかげだ、という気持ちが恐ろしいほどビンビン伝わってくる。ここまでの好意は普通、ちょっと出せない。

多くのアーティストは自分の歌う曲について、好きは好きなんだろうけど、少なからず照れがある。しょこたんはそれがない。驚くほど素直な好意や愛情が歌に込められている。僕はそういう素直さや気持ちの表し方が大好きだ。彼女は00年代のみならず、80年代、90年代のアニメに対して、好きだ愛してるだから皆にも知ってもらいたいというただそのエネルギーでもって、再び光を当てた存在である。そりゃすげえよ。

アンコール含めて空色デイズは2回歌われたが、やっぱりこの歌が一番しょこたんにしっくりくる感じがするなあ。あのケレン味はなんとも言えず良い。

あと、カバー曲聴いてて思ったけど、しょこたんは歌うときの声より喋ってるときの声のほうが魅力があるなあ。ロマンティックあげるよは、そのあたり歌い声としゃべり声との中間ラインで味がありなかなか良かった。バックダンサーがたとえ2人でもいいさ! いつかビッグバンド引き連れて大迫力のアニソン祭りをやって欲しい。

いやなんか、元気や勇気を貰ったというよりも、好きなものへの愛情や好意を全力で貰った! って感じでした。貪欲まつりとはいいネーミング。俺もアニソンが好きだ! B+