静かなるドン 88巻 新田たつお

内容紹介
富士の裾野で続く、天下分け目の決戦。優勢だった新鮮組だが、静也が生倉に指揮権を委ねた途端、形勢は一変する。一方、静也の驚くべき決意を知った秋野は戦場へ駆けつけるが、その頃静也は、龍馬との一騎打ちに臨んでいた。両雄の死闘の行方は!?

優勢だったものの、獅子王総裁の参戦や生倉に戦いの指揮を執らせて裏切り者のせいで瓦解する新鮮組勢。もうね、生倉は本当にひどい(笑)こんなにひどいキャラクターは滅多に無い。最大限にクズである。小市民のダメな部分を最大限に誇張したようなダメっぷりである。そして近藤と結婚したいと願うも失敗に終わる秋野さん。目にクマが出来ている描写は地味に効くなあ。

近藤VS龍馬の一騎打ち決戦、秋野さんに残した手紙に書かれた内容、そして龍馬に語ったドン・近藤静也の日本のヤクザ界の未来。大きな大きなドラマを軸に、物語が進んでいく。いやあ、ここ20巻くらい、かなり読み応えがある作品になってます。ロシア、イタリアンマフィア抗争編のときは、このままドラゴンボール化してしまうのではないかと少々不安だったのだけど、鬼州組組長海腐のキャラクターが立ってからはどんどん迫力が増し面白い筋立てになってきた。ここから先、龍宝は、また新鮮組はどう動くのか。静子はどうなるのか。重要人物がまだまだ多数蠢く群像劇。最後までお付き合いしたいと思う。B+

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