夜は短し歩けよ乙女 森見登美彦

夜は短し歩けよ乙女
夜は短し歩けよ乙女森見 登美彦

角川書店 2006-11-29
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太陽の塔 (新潮文庫) 有頂天家族 新釈 走れメロス 他四篇 きつねのはなし 四畳半神話大系 (角川文庫)

内容(「BOOK」データベースより)
「黒髪の乙女」にひそかに想いを寄せる「先輩」は、夜の先斗町に、下鴨神社の古本市に、大学の学園祭に、彼女の姿を追い求めた。けれど先輩の想いに気づかない彼女は、頻発する“偶然の出逢い”にも「奇遇ですねえ!」と言うばかり。そんな2人を待ち受けるのは、個性溢れる曲者たちと珍事件の数々だった。山本周五郎賞を受賞し、本屋大賞2位にも選ばれた、キュートでポップな恋愛ファンタジーの傑作。

夜の先斗町を徘徊したくなる一冊。面白かった、いや、オモチロかった。表紙、装丁が素晴らしいな。本の中身を1枚の絵に濃密に再現していて素敵だ。京都が舞台になってる作品なんてのは、僕の場合地元だけあってマンガでも小説でも映画でもけっこうなじみ深いというか、親近感を持って読めるという前提はあるが、それを差し引いてもなおあまりある面白さ。なんとなくテキストサイトっぽいというか、くすぐるような文体と表現が心地よく、妙ちきりんなキャラクターが愉快痛快。奇人系キャラクターとしては、樋口さんがやっぱり人気あるんだろうかな。浮くには地に足を付けないで生きる事だってのは印象に残ったセリフ。変な人がたくさん出てきて、変な生活を送ってるんだけども、最後の着地点はけっこうストレートなラブコメだったりして、個人的にかなり好みだった。最後のクライマックスはハリウッド級に無茶で良かった。京都の大学生の生活というより、京大の濃度が高いほうの人たちのカルチャーがたくさん混じっており面白い。B+

作者がはてなダイアリーで日記書いてはる! というのも個人的に面白い。最近ご結婚されたそうで、それは大変おめでたい事であります。良きかな。

文庫版も出ているようで、解説とか気になるなあ。

夜は短し歩けよ乙女 (角川文庫)
夜は短し歩けよ乙女 (角川文庫)森見 登美彦

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マンガ版も出版されているようだけど、果たして中身や如何。萌え絵系でありますか。

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夜は短し歩けよ乙女/森見登美彦