マンガを読んで小説家になろう!  大内明日香 若桜木虔

マンガを読んで小説家になろう!
マンガを読んで小説家になろう!大内 明日香

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新人賞を狙える小説プロット実戦講座―作家デビューしたい! 小説新人賞の傾向と対策―キャラクターと舞台設定で狙う ライトノベル作家のつくりかた―実践!ライトノベル創作講座 プロの原作者になる漫画原作のつくり方 すべてのオタクは小説家になれる!

内容(「BOOK」データベースより)
すべての物語は「パターンとバリエーション」だ!だったら、大ヒットしている人気マンガにこそ学ぶべし!すべての小説家、ライトノベル作家志望者必読、前代未聞のストーリー作法。

マンガを読んでパターンを知り、それを創作に生かそう、というテーマの一冊。なるほどなるほど。確かにこういう割り切りは確かに必要な部分はあると思うし、編集者や作家の立場からこういうある意味「みもふたもない」考えを暴露されると、萎える読者も確かにいると思う。分量は短くさくっと読了出来る。でも、別にマンガばっかり読みましょうと言ってるわけでもなく、文章の書き方の練習として、好きな作家の文章を書き写してみましょうとか、スタンダードな方法も述べている。

売れているもの、人気のあるもののパターンを知り分析をして小説を売るという商売に臨むというのは、他の業界に置き換えても当然のことではある(お笑い界においても島田紳介は売れてる漫才師のネタを徹底分析していた)。そこから先、「今は出てないけどあったら売れるもの=需要の掘り起こし」みたいなものもあればいいとは思うけど、そういう勝負が出来るようになるにはまず売れなきゃねという割り切り、潔さ。作劇・小説のお話作りについては大塚英志も色んな本で書いてるけど、マンガを読めという一本に絞ってズバっと切り込んだのは良い。

そういえば西尾維新もキャラクター作りのためかなにかで編集者に言われて、マンガ喫茶で24時間少女マンガを読み続けたという事が昔あったそうな(出所はうろ覚えだけど、ムック本かなあ)。B+