ちはやふる 1,2,3,4,5巻 末次由紀

ちはやふる (1) (Be・Loveコミックス)
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講談社 2008-05-13
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一生懸命の青春だから、流れる汗もカッコイイ。下半期最も面白かった作品。まだ続きが連載されている幸福。なんだろう、この読後感。痺れるような、燃えるような、輝くようなパワーがある。おおきく振りかぶっての最初の数巻と似たような読後感なんだよなあ(時折出てくる、心が震えるようなネーム、三橋とその仲間達との関係性の変化の感動と似たものがある)。出会い、決別、成長、再会。魅力溢れるキャラクターの個々の想い、誇り、表に出さない感情、意地。離れていても、かるたを通じて、心を通じ合わせる部員たち。俺は部活に命をかけた青春とはほど遠い生活をしていたけれど、自分なりに一生懸命にやることがあって、なんとかかんとかそれをしていた。そういう青春期の一時期の、一番ほとばしる部分がこの物語にもあって、ものすっごく琴線に触れる。触れるというか琴線が抱きしめられる感覚だよ。最新刊ではかるた界の「クイーン」高校生も登場。これがまたかわいいしカッコイイ。太一をはじめとする部員の成長、そして先が全く見えない恋愛状況。続きもめちゃくちゃ楽しみだ。A

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週刊文春での『ちはやふる』の書評「末次由紀は、読者に許された」 - [ 悠 々 日 記 ]
http://d.hatena.ne.jp/YUYUKOALA/20090627/Chihaya_Bunshun
本当に、パクリ騒動以降これを描いた末次さんも偉いし凄いしカッコイイし、描かせた講談社も素晴らしいよ。これまでの作品を絶版にされた漫画家が、こんなにも素晴らしい作品を描いたという物語が、マンガ自体の背景にあるっていうのがなんかほんとにしみじみしてしまうなあ。