岡田斗司夫のひとり夜話 大阪第1回

去る9月23日、「岡田斗司夫のひとり夜話」IN大阪にいってきた。Gyaoでずっと観てたので、是非行きたくなって行ってきた。

当ブログで書いた過去のGyaoジョッキーコンテンツの感想や、著作レビューは以下参照のこと。
「岡田斗司夫」関連記事 - 地球にマンガがある限り!

現地まで電車でいって、地図みながらなんとかたどり着く。着いたらもうけっこう人が並んでいた。
チケットと引き替えに、イベント来場者プレゼントのステッカーを貰う。微妙にコレクション心をくすぐる一品。

携帯百景(ケイタイヒャッケイ)

覚えている範囲で夜話レポートを記す! 記憶を鮮明に焼き付けるべく、帰りの電車内でずっと携帯のメモに書き綴っておった。

かっこよくなりたい男

「なるからする、へ」というテーマ。
スナフキンになりたかったからギター買って練習、でも最初はお金がなく楽譜もなかったからチューニングだけ一月やっていた、当時好きな女の子の家の前の空き地のどかん置き場で練習、チューニングしまくり、あとで同窓会できくと、本人には気持ち悪がられてたうえに「あの子のことを好きで、ずっとギターいじってる子」として近所で有名になっていた。
マカロニウエスタンのジャンゴに憧れたが、ピストルも機関銃も棺桶も当然売ってない(笑)
▼洋楽の歌詞をカタカナで書く。→熱唱!
▼生徒手帳、自分の生年月日を間違えるあほさ加減。

なりたい、を、する、に分割する

▼SF作家になりたかった、でもそのためになにかしていたわけではない岡田くん。
▼大学におちて予備校にいってもおなじ状況、当時の彼女の一言、岡田くんはなりたいものたくさんで大変やね、私はやらなあかんことで精いっぱい、でゾクゾクっと震えて気づく、これはあかんと。作家になりたいなら文章かかなくちゃいけないのに、そういうことをせずにすごした日々。
▼以来、「なりたい」はあまりいわないようにしている。
▼真面目に人にそれだけいうと説教くさくなるから、自分のこういう恥ずかしい経験をふまえてまとめてこれくらいのしゃくで語るんです、とのこと。
▼なりたいという感情は、するで分解してプロセスをうめよう!
▼そうはいってもかっこよく「なりたい」よね〜、というコメントでこの話終わり。

ウソをつきまくるアホのフカダの話

▼フカダという友達がいて、アホだった。具体的には嘘のつきかたが非常にアホ。
▼ある日「バイクの免許とったぞ」とフカダ。別の友人が「へえ、何CC?1500?」とか突っ込んだところ、フカダの内面でそれを上回らなければならないというプレッシャーがあったのか、「ううん、5000CC」というウソを突き出した。面白いから「マジで!?どんなエンジン!?」とさらに乗ってみると、物凄いエンジンの構造を説明しだした。どうやって座るねんそのバイク!
▼ある映画の撮影でボコボコにフカダをしばいていると、「お前らいい加減にしろよ、とうとう梅田会から暗殺指令が出た。おまえらの運命が決まった」と。「一体僕らはどうやって殺されるのか? これから死んでゆくオレに教えてくれよお」と口だけはうまいと近所の公設市場でも有名だった岡田斗司夫、うまいこと「殺され方」を聞き出すことに成功。
▼フカダによると、どうやらシークレットサービスみたいなやつがフカダのことを常に見張っていて、実はそいつは隣の高校の裏番長。なぜ裏番長がフカダのシークレットサービスみたいなことをやるのか!?
▼いじめられているところを目撃したら、無線で連絡する。するとフカダの部屋からラジコンヘリが飛ぶ仕組み。しかしフカダの家はめっちゃちっちゃい、一体どこにラジコンヘリが!?→「屋根裏部屋にあるねん!」そして最終的にはコンボイトラックが岡田らを遅い、ひき殺すという算段になっているとのこと。笑いが止まらない!
▼あるとき、映画撮影をすることに。内容的にはまんまブルースリー燃えよドラゴン
▼主役はフカダ。さらわれる女性役に岡田。女装で情けない(笑)
▼キャストが足らず、一人何役もやるはめになり、岡田も女装してフカダさん、助けて! フカダさんステキ!とかいっちゃった。あだなが一時期「助けての岡田」に。
▼映画のフカダが主役なので、フカダがブルース・リーとしてヌンチャクを操ることに。そして撮影は進むが……という展開。

この話の大オチは面白すぎるので伏せておきます。DVD化された暁には是非。
話の複線の妙、回収が見事で素晴らしかった。すべらない話の超ロングバージョン。話芸とはまさにこのこと。

岡田のノート

▼見開きで書く、右からうめる
▼右がボケで左がつっこみ、みたいな使い方
▼1〜数ヶ月で一冊使い切る感じ
▼なんでも雑多に書く

理屈民族の世界征服

▼理屈民族とは理屈を好む人々、なるほどや納得がすき、たのしい、快楽
▼非理屈民族はわかんないひと、でも流行でついてくる、理屈の雰囲気を楽しくするのが大事か?
▼反理屈民族は理屈をいうと怒るひと
▼「理屈は感情の道具である」
▼萌えで説明できるやつは理屈民族、仲間だ
▼理屈民族の東京ドームライブが目標
▼ハイジのオープニング、くちぶえは高い周波数の空気の振動だから遠くにひびく、雲が私を待っているのではなく、自分が遠くに行きたい願望、心理学でいうところのモンタージュ効果である
バイキンマンには毎週パンチするより、理詰めで話して説得するほうがトータルで手間かからんやろ
▼ロジックン、スタンドが理屈怪獣ロジカル
▼因子分解光線が技、この技にかかると、物事がロジカルにわかりやすくなってしまう
▼双子の美少女ロゴスとパトス、ロゴスのほうが理屈だからメイン?

「世界征服」は可能か? (ちくまプリマー新書 61)
「世界征服」は可能か? (ちくまプリマー新書 61)岡田 斗司夫

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ハイジの替え歌

「教えて岡田さん」に爆笑した!
▼理屈民族の芸→世の中のあれこれについて、「うん、それはね」と理屈展開で楽しませるゲーム、遊び
▼何かをやろうという動機の原点は「自分の利益、仲間の幸福、人類の福祉」
▼理屈が栄えると、自分がトクする、そして仲間である理屈民族であるところの、こんなところに話を聞きに来るお客さんも幸福になる、そして理屈は人類の進歩に役立っている。
▼こんなイベントにくる人はまあ理屈民族で間違いない。
▼大目標、再来年の大晦日に理屈ライブをドームで!
▼理屈の敵は「論理敵」(笑)ちょっとみうらじゅん風に。

東京ドームへの道、どうすればよいかの戦略

みうらじゅんを模倣しよう、ということで分析、メジャーでみな知ってるがはやりすたりがないもの、テレビにでないようなものを勝手にみる、あつめる、楽しむ。カスハガいやげもの、飛び出し坊や、天狗など
▼なるほど学会、略してな学会、と学会の敵
▼仮面をかぶるキャラ付けはどうか?
▼理屈で無理矢理ネッシーやUFOを理屈で考えていくという遊びをする

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感想

値段分以上の満足度。めったにライブやイベントには行かない人間なので、ほんと面白かった。
自分は岡田斗司夫の語り口というのがかなり好きなんだなと自覚した。なんだろうな、あの話芸、話術自体をノウハウ化して語ってみて欲しいなあ。「納得力を出す話し方講座」的な。ジャパネットたかた的なのも実は天職かもしれない、と言ってたけど、かなりそう思う。

理屈民族の世界征服、というテーゼも面白かった。この先どうなっていくのか楽しみだ。

参照
トーク2連荘デー - ポータブルスカイ
僕が書いてない部分が多々レポートされているブログ記事。こういう話もあったなあ〜。

岡田斗司夫のひとり夜話@新宿ロフトプラスワン 感想 前編: マッドチェスターユナイテッド
東京ではこういう話題も。

ウツロメブログ 岡田斗司夫のひとり夜話 in大阪 に行ってきた
フカダ君の話はムチャクチャ面白くて、今年一番笑ったエピソードトークでしたね。この長編エピソード、語りを分析するとかなり面白そう。フカダ君のキャラを説明するところから始まって、当時の大阪の時代状況、映画撮影という趣味、複数の伏線がラストで一気に収束するのはお見事の一言。

「岡田斗司夫のひとり夜話」その1 - 冒険野郎マクガイヤー@はてな
「岡田斗司夫のひとり夜話(09月分)」レポート提出_1年生 - 端倉れんげ草
東京レポ詳細。僕がGyaoのひとり夜話を備忘録的に記事にしようと思ったのは、マクガイヤーさんの影響です。