風雲児たち みなもと太郎

100文字でレビューをするというWEBサービスがあるんですが、そこで書いているレビューも随分と溜まっている状態なので、ブログに整理・まとめて移植していこうと思います。
fujiko

去年の6月から歴史マンガの歴史的大傑作・『風雲児たち』を読んで楽しんでおります! この面白い作品が、まだワイド版であと10巻もあるという嬉しさ。そして藤子F全集もどんどん読んでどんどんアウトプットしていきたいところです。もう3期目も中盤ですからね!

風雲児たち (1) (SPコミックス)
風雲児たち (1) (SPコミックス)みなもと 太郎

リイド社 2002-03-28
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風雲児たち (1) (SPコミックス)
幕末を描くために、その因縁の所以となった関ヶ原の戦いからこの壮大なスケールの物語ははじまる。ギャグテイスト溢れる絵柄と魅力的なキャラクター達。改めて読んでも本当に面白い。大傑作の、第1巻。

風雲児たち (2) (SPコミックス)
2巻のラストで大阪冬の陣ギリギリあたりまで描かれる。2代将軍秀忠のご落胤の行方はどうなる!? 薩摩の琉球侵略、萩の毛利家、土佐の山内家の政治とその後の流れもここにはじまっている。

風雲児たち (3) (SPコミックス)
家康の死去周辺と名君、保科正之の物語、そして薩摩の苦しみと宝暦治水伝が収録。薩摩藩、平田靫負の思いと薩摩の遺恨が思いっきり圧縮されて描かれた高密度の第3巻でした。保科にも、薩摩にも同情してしまうなあ。

風雲児たち (4) (SPコミックス)
宝暦治水伝後編、そしていよいよ蘭学者杉田・前野が登場。また、高山彦九郎も出てきていよいよ幕末群像劇が本格的に幕を開ける。杉田と前野の絶妙な関係性の描写が大変秀逸で、このニュアンスは教科書に載せるべき!

風雲児たち (5) (SPコミックス)
鬼才・平賀源内、ベニョヴスキーお手紙事件、解体新書出版と大きな出来事が続く第5巻。前野良沢の取り扱いや、平賀源内の天才性、未熟さに非常に複雑な気分になった。みなもと太郎の大コマ絵の迫力はスゴイな。

風雲児たち (6) (SPコミックス)
引き続き平賀源内のその後〜死や、まだ若い林子平の人生が描かれる。平賀源内は天才的な先見性をもっともっと再評価されるべきだよなあ。そして林の信じられないくらいの健脚と聡明さに痺れる第6巻でした!

風雲児たち (7) (SPコミックス)
怪人・高山彦九郎の物語、大黒屋光太夫漂流記、苦闘・田沼意次編といったところか。田沼は本当に運がなかった老中だよなと思う。優れた政治家であり、歴史の教科書とみなもとの描き方では評価が正反対になりそうだ。

風雲児たち (8) (SPコミックス)
田沼意次・意知父子の苦闘、それに伴う蝦夷地の調査。田沼と松平定信との決定的な考え方の違いは埋まらない。そしてその溝が悲劇を生む。思想を絵と文で表すことにおいて、みなもと太郎の解釈力と技術力はスゴイ!

風雲児たち (9) (SPコミックス)
田沼意次、失脚。松平定信、老中へ。高山彦九郎、奇行。そして光太夫の大・大冒険譚!漂流後、運命にも流されてロシア大陸を横断していく光太夫一行。彼らを待ち受けているのはひたすらに過酷な運命だった!

風雲児たち (10) (SPコミックス)
松平の禁欲政治、最上徳内の冒険、高山彦九郎の受難と激怒。10巻でようやく寛政の改革へ至る群像劇。まだまだ物語は終わらない。最上の妻の青森方言が実に素晴らしかった!1980年当時にしてこの萌え加減!

自分の中ではここ数年で読んだ作品のうちトップクラスの面白さです! A+

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みなもと 太郎

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