賢者の誘惑 呉智英

どこまでいっても呉智英だなあ。金太郎飴のごとくどこを切り口にして読んでも呉智英思想にいきつくのは流石だと思う。この首尾一貫姿勢はすごいな。民主主義と共産主義の関連性という話とか、えーあと子供の名前に悪魔という名前をつけた人がいたっていう話に関連して、「では子供の名前に差別用語をつけたらどうなるか」という思考シミュレーション。この辺がすごく面白かった。次の一手が策略として考えてある確信的悪意って魅力的だなぁ……。B