キサラギ DVD

めちゃくちゃ面白かった!
錬った脚本、限定状況での会話による進行というシチュエーションが大好きな僕にとってはたまりませんでした。ハリウッド映画だと『インサイド・マン』『セルラー』『バタフライ・エフェクト』なんかが非常にいい脚本なんですが、それに匹敵するくらい素晴らしいものでした。邦画だと三谷幸喜作品が限定状況の会話作劇がとても面白いけど、こういうのもあるのかーと感動した。

死んだアイドル、如月ミキの追悼イベントとしてネットのオフ会で会った男たち。ミキの思い出を一人ずつ語っていくが、やがてミキの死の真相に近づいていく……という展開。序盤の顔見せから次第にキャラを発揮していくキャストの達者さは流石。「全てのセリフに大きな意味がある」ということを後半怒濤のどんでん返しでドキドキさせられながら思い知るわけなんだけども、いやほんと良かった。二重三重どころか、四重五重以上のどんでん返しがあるわけで、それがたたみかけるような勢いでセリフが展開さえていくのでたまらない。

皆それぞれ隠し要素というかキャラクターの背景があるんだけども、ユースケ・サンタマリア香川照之の「正体」が一番びっくりした。「えー!」「えー!」の連続。いい感じのタイミングで外が雨になったり雷の音がしたり、コミカルなケレンミも大いにあって楽しい。エンディングでついに如月ミキ本人のコンサート映像が流れるわけだが、この部分が色んな意味でチープでまた味わい深かった。

スピーディーでテンポ良く、最後までジェットコースターに乗ってるようなストーリーで本当に面白かったので皆におススメしたい。A+

セルラー感想
インサイド・マン感想
バタフライ・エフェクト感想