バナナマン・ラーメンズ・おぎやはぎ ライヴ!!君の席-SPECIAL SIX SEATS- DVD

バナナマン・ラーメンズ・おぎやはぎ ライヴ!!君の席-SPECIAL SIX SEATS- [DVD]

バナナマン・ラーメンズ・おぎやはぎ ライヴ!!君の席-SPECIAL SIX SEATS- [DVD]

ビデオ、DVDでリリースされていた「君の席」シリーズのライブ版(ライブをDVDに収めたもの)。これまでのシリーズのノリをライブでもやるのかなーと思っていたら、まったく違うものになっていた。以前観た、バナナマンおぎやはぎのコラボコント「epochTVsquareシリーズ」のような充実度で大変面白かった。笑った笑ったー。

この作品は長めのコントが複数収録されているものとなっており、以下の6本のコント、そして1本のアニメ(ラーメンズ小林が絵を描いて他のメンバーとともに声を吹き込んだ、オギと5人の仲間達)で構成されている。
・君の席
「誰か1人をこの6人の仲間から外そう」という設楽の提案によりメンバー分裂。お約束通り日村が外れた(笑)。この日村が外れるまでに至るやりとりのプロセスが面白い。
・お通夜
課長の娘の黒人に求婚した片桐と小木。その課長が死んで、遺書にどちらを選ぶべきかが書かれていたのだが、それを失くした弁護士・日村。そしてそれを入っていた財布ごと盗んだのは矢作であり、小林は注意するのだったが……というコント。「いつ矢作の悪さがバレるのか」というヒヤヒヤハラハラ感がずーっと溜まって、終盤それが思いっきり炸裂する。ボケばかりのコントになっているがそこが非常に笑える。「まともな人」のポジションは小林と日村だけど、このメンバーでコントする上での「まともな人」というのは、すでに「ボケに振り回される小ボケ」のポジションになっており、予断を許さない。
・ヨシヒコ
小木が母・妻役。夫ヨシヒコ(日村)と息子ヨシヒコ(小林)の口論で、夫と息子の立場がマジックのようにくるくる入れ替わる。そして別の息子ヨシヒコ(片桐)が母を襲ったとき、助けにヨシヒコ(設楽)が現れる。小木を助けた設楽ヨシヒコは、馬のヨシヒコ(矢作)とともに颯爽と帰ろうとするのであった……。
今あらすじ書いてみてわかるんだけど、ほんっとこういうのうまくできてるなあ、すごいなあと思った。なんつうか、カシコイ作りの笑いになっていて、かなり多くの層に受けるのではないだろうか。
・オギと5人の仲間達
フランケン小木が5人の仲間達に色々相談する紙芝居風アニメ。オチが予想通りブラックだった。中盤の息抜き的小作品。
・女心
小木が作った「女心」という曲に、プロデューサー矢作とスーパーバイザー設楽が理不尽に手を加えていって……というコント。小林の常識的ツッコミが矢作と設楽にことごとく粉砕される(「おかしくないですか!?」「いや普通だよ」「うん、普通といえば普通」みたいな)。日村・片桐のイメージ映像での歌と振り付けが完璧ですごく面白かった。ツッコミを理解しないボケという破壊力。
・病院
設楽の父が矢作の車に引かれた。病院で手術を受ける父。医者の片桐と小林は、輸血が必要だと小木の血を求める……という展開。
これが一番面白かった。矢作の金の悪魔っぷりと詭弁の王者っぷりがいかんなく発揮されている力作。たまに出る矢作の「逆上関西弁」も出てたっぷり堪能できました(「1万円も100万円も同じなんやー!!」)。お腹痛いわあ。矢作と設楽がたまにやる詭弁コントは、頭がクラクラしてくるのですごく好きだなー。振り回されるかわいそうな日村の振り回されっぷりも完璧だと思う。
そして最後の「足に麻酔を打たれた小木」の動き! 足ガクンガクンブリンブリンしていて全体として奇妙すぎる動きに笑った。あまりにも強烈で面白いため、矢作や設楽、日村も笑いをこらえるのに必死。ものすごく楽しそうと思った。ここで小木が美味しいところ全部持っていった感があります。
・続・君の席
三軍に外された日村が、皆と元に戻ろうと一生懸命接待しようとする……という展開。お約束通りというかちゃんとハッピーエンドになったので良かったです。

おまけ特典に2つ。
・PRスポット
いきなりジャンプしてカメラに向かってきたのでびっくりした。
・すぐ言うゲーム
皆仲よさそう。いいですなあー。地味に見所も多い。

▼気になったのは音声。ライブ音源なためか、ところどころ声(音)が小さくなったり大きくなったりと、マイクの関係か音質が一定ではないところがあってそこが聞き取りにくかった。ここは残念だなあ。

▼全体としてこれまでのシリーズ3作よりだいぶ「笑ったところ」が多かった。個人的には不条理な「ヨシヒコ」と見所いっぱい詭弁いっぱい変人いっぱいの「病院」が気に入った。ええわー。A-