暁星記 8巻(最終巻・完結) 菅原雅雪
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1巻2巻を読んだ時には、こういう展開になるとは全く思わなかった。入り口はなんだか太古の生活を思わせる「広大かつ巨大な森林の中、木の上で生活する人々」のお話だったんだよなあ。それがまあ、あれよあれよという急展開の中、とんでもないスケールのSF大作になった! モーニング誌上での連載は6巻までで、以降は単行本の描き下ろしで刊行されたという本作。作者の情熱も単行本の端から端までひしひしと伝わる。スクリーントーンが全然使われておらず、モブキャラ描くのが大変そうだなあと思ったんだけど、そういう部分は絵的にもちょっとベルセルクを彷彿とさせる。
で、去年発売されて完結しているんだけども、後半のストーリーについて描くと、それ自体が大きなネタバレになってしまうので、そのあたりはぼかしたい。
色んなテーマが内包された作品だが「人間とは何か!?」というのが最も大きなテーマなのかな。あるいは「人間は、なぜ生きるのか」。何らかのきっかけがあってそういう事を考え始めた漫画家、作家は、その問いに対して真剣に考え、作品に反映する時期があるように思う。そして命とは、進化とは。このスケールのでかさを8巻に凝縮した作者に拍手を送りたい。主な風呂敷は見事に畳みきった。
太古あるいは超未来の木の上生活を描くだけでも十分面白かったんだけど、主人公がまさか○○まで行ってしまうことになるとは……。高密度、ハイクオリティな作品です。面白いマンガを読みたいぜという人にはぜひぜひオススメしたい。A
暁星記 - Wikipedia
ネタバレが凄いけど、記述が異様に充実している。熱心なファンによるものなのだろうか。
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