魔法遣いに大切なこと〈1〉夏と空と少女の思い出 枯野瑛 山田典枝

イラストはコミックのほうを描いている、よしづきくみち。マンガはまだ未読なので一度読んでみたいと思っている。
さて、この作品、「富士ミステリー文庫」という名目で出てるんだけど、これっていわゆるライトノベルなのかな? 全部で約220ページ、1時間ちょっとで読了。岩手出身(なので方言がたまに出る)の魔法遣いの主人公、ユメが、東京での研修期間中に事件を担当して……という構成。魔法を使って事件を解決するというミステリーってのが僕には新鮮だった。ユメのイラストはなかなか瑞々しくて、かわいい。ユメの使える魔法がよくわからないんだが、万能ツールというわけではない、というのがこの作品の世界における魔法の設定のようだ。魔法を使うにもその準備が色々と必要で、非常に要件が厳しいものとなっているみたい。面白かったのが、魔法遣いは公務員として働く、という設定。なるほどっていうか何というか。さーっと読めて、終盤の盛り上がりもよく、爽やかに感動する読後感だった。面白かった。B+