きみとぼくの壊れた世界 西尾維新
- 作者: 西尾維新,TAGRO
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2003/11/08
- メディア: 新書
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あと、いわゆる「後期クイーン問題」について作中でうまいこと解説してあったので、今までその言葉は知ってたけど意味する内容を理解していなかった僕にとってはなかなか参考になった。この本の謎解き部分は、いわゆる名探偵コナン的なトリック暴きとかではなく、「ロジック」を詰めていく事で犯人を推理していくものだった。この方法も僕は今まで読んだことがないものだったので、新鮮だった。
さて、舞城と西尾の比較というかイメージなんだけど、僕のイメージで言うと、舞城王太郎は読者に180キロとか200キロくらいの豪速球を、高めや低めや真っ直ぐに思いっきり投げてくるピッチャーであるのに対し、西尾維新はそもそもが魔球というか分裂魔球とか消える魔球とかそういうボールを怪しげな挙動で投げてくるピッチャーである。いずれにせよ、普通のバッター(=読者)は「うひょー」といいながらボールを見送るしかないのであろう。たまに思いっきり振れども空振り、みたいな。A−