恋の門 DVD

松尾スズキ監督作品。出演は松田龍平松尾スズキ酒井若菜など。原作となったマンガはまだ未読であり、今後読んでみたいと思う。変なエネルギーに溢れた作品だった。
石でマンガを描く「漫画芸術家」の主人公、蒼木門(松田龍平)。ひょんなことからバイト先の同人誌作家の女性社員、証恋乃(酒井若菜)と知り合う。酔った勢いで恋乃と結ばれたと思っていた門だったが、実はそうでなかった。そして恋乃は実は同人誌だけでなくコスプレマニアで、コスプレをしろと門に迫るのであった……。というのが序盤。そして門は、謎の「漫画バー」で知り合った元漫画家であるマスターのおっさん、鞠田(松尾スズキ)と、恋乃を賭けた壮絶な恋愛・漫画バトルが始まるのであった!
ストーリーはコアとなる恋愛部分とマンガバトル部分がしっかりしていて、ヒキが強くて筋がしっかりしているのはわかりやすい。漫画雑誌に投稿して勝負をつける、というのも「ならでは」の方法だしユニークだ。ゲストとして多数のマンガ関係者が出演しているのも、ファン必見だろうか。しりあがり寿、アンノ夫妻(庵野秀明安野モヨコ)、内田春菊山本直樹ジョージ朝倉などがゲスト出演している。コミケのシーンを観てニヤリとする人は詳しい人だろうなと思う。
終盤、門、恋乃、鞠田の3人がマンガを描くシーンで、マンガを描きながら「楽しいーーーーーー!!!!」と絶叫するシーンがある。マンガを描く集中力によって引き起こされたトランス状態を描写したものと思われる映像で、観ている側も思わずマンガを描きたくなってくる。いやあ、マンガって本当にいいよなあ。変なキャラばっかり出てくるんだけど、一人二役やってた小島聖がとりわけエキセントリックだった。インパクトのある連中ばかりだなあ、わはは。B+