ホビット　思いがけない冒険

映画『ホビット　思いがけない冒険』公式サイト

ホビットの冒険〈上〉 (岩波少年文庫)
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ステーションシネマ大阪で3D字幕版鑑賞。客の入りは8割5分くらい。

指輪物語へと繋がる物語、主人公は引っ込み思案だけど気のいいホビット、ビルボ・バギンズ。13人のドワーフとともに旅にでるが……というファンタジー。いやあ、大変おもしろかったです。ロード・オブ・ザ・リングも大好きでしたが、こちらも繰り返し観たい作品になりそう。170分という上映時間も長さを感じさせない怒涛の勢いで展開する大冒険に夢中になりました。

冒険に出始める前のくだりからして大変好みで、ガンダルフの図々しい絡みと困惑するビルボを観て、現実世界にもあるよねこういうの、とつい思ってしまいます。そしてガンダルフが魔法で勝手にビルボの家のドアに文字を刻み、夜になるとドワーフが次々と家に来てビルボの食事、食料を軒並み食べていくシーン。食べ散らかされ、家の中をどんどん荒らされていくビルボの苛立ち等、藤子作品にもしばしば出てくる（例えばドラえもんにおけるジャイアンの！）理不尽さを彷彿とさせます。「皿を割ろう、ビルボが嫌がるぞ〜♪」と13人のドワーフ全員で歌い始めるシーンは理不尽の極み！　この一連のくだり、大いに笑ってしまいました。さすがのガンダルフも苦笑するしかないっていう。

そして自らの意思で冒険に出発するビルボと、襲いかかるオーク、トロルとの戦い。終盤ではゴラムが出てきて「指輪」を手に入れてしまうビルボ。ロード・オブ・ザ・リングを観てきたファンにとっては納得の展開です。ガンダルフが、ビルボが指輪を隠した仕草を見逃さなかったシーンをしっかり挿入しているのも丁寧だなと思いました。ドワーフのおっさん連中のハートの熱さはしっかり伝わるエピソードの積み重ねと目覚める恐ろしいドラゴン。続きを早く観たい！　と思わせるラスト。撮影している中つ国（ニュージーランド）の風景が尋常じゃない美しさで、ぜひ一度行ってみたいです。

しかしまあ、ジブリ映画の食べ物が美味しそうというのと同じように、中つ国の連中が吸ってるパイプ草って妙にうまそうなんですよね。茶の魔法使いが吸うと「プカァ〜」「ポワァ〜ン」と完全にラリってる目つきに変わるのがおかしくてしょうがなかったです。

映画ホビット思いがけない冒険オリジナル・サウンドトラック
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ハワード・ショアの楽曲もまた素晴らしい。ロード・オブ・ザ・リングよりももう少しやさしい感じの曲が多かった感じですね。